この記事には雨穴先生著「変な家」のネタバレを含みます。
気がついたら3ヶ月近くブログを放置していた(笑
この3ヶ月色々あったようでなかったようであった。
6月にフランスに出張に行っていたんだけど、行って帰ってきたら会社の新人が2人も辞めていた。
10秒考えて、まあいいかで片付けた。
別に僕のチームじゃないし、まだ若いしどうとでもなるでしょ。
そんなわけで今回は「変な家」っていう雨穴先生著作のホラーミステリーが面白かったっていう話です。
今更だけど最近、小野不由美先生の「残穢」を読んで事故物件、忌み地ブームが到来しています。
北野誠の茶屋町怪談も今年は忌み地特集だったから何か流れが来ているのかもしれい。
忌み地って怖いね。
最近だと引っ越す時に事故物件かどうかとかは調べる人もいるかなと思うけど(調べるよね?? あれっ)その土地がどうかまでは調べる人はまずいないと思う。
というか難しい。治安がどうとか災害があったときに危ない地域かどうかは調べられるけど、歴史的にいわゆる呪われた場所みたいのはわからない。
そもそも呪いとか忌みって何よって話だし。
「忌み」という言葉には穢れを避ける、避けた方が良いという意味があるらしい。この「穢れ」というのがまたよくわからない概念で不浄だったり、汚染されている状態のことなんだけど、物理的にというよりは精神的な状態を指すことの方が多い気がするね。だからその場所や人が穢れると神事的なことで清めないと穢れってのはなくならない。
不動産屋さんにいきなり「この土地は穢れてますか?忌み地ですか?」なんて聞けないでしょ?めっちゃハードル高い。聞いてもわからんだろうし。
結構話がそれたけど「変な家」
いや直前に「残穢」を読んでいたからこの本もそういう土地にまつわる系の話なのかな?と思ってたんだけどそうじゃなかった。
買う前はいろんな間取りを見て紹介していくようなオムニバス的な内容だと思ってたんだけど、読んでみたら表紙にもなっている間取りを舞台に繰り広げられる一つのお話だった。
結論から言うととても読みやすいエンタメ系ホラー謎解きミステリーです。
主人公が引っ越しを予定している知人からその家の間取りについて相談を受ける。それが妙な間取りで、そこからその家と以前住んでいた家族に秘められた謎を解き明かしていくっていう内容。
実際には主人公とホラーミステリーに詳しい栗原さんていう建築設計士と一緒に謎を解き明かしていくんだけど、この栗原さんの考察がすごすぎて「間取り図一つでそんな謎解決できるんだったら刑事にでもなれよ」っていうくらいご都合主義に話が進んでいく。
間取り図も、そこに住んでいた家族の謎もとんでも設定だから、実話怪談系を好むホラーマニアや重厚なミステリーが好きな人には全く向かないと思う(笑
内容もそこまで深くないし、本読むのが遅い僕でも2時間かからないくらいで読み終えられるくらいのアッサリさ。
今日は映画でも見ようかな?って思ってる人は代わりにこの本を読んでもいいと思う。お話し自体は面白いし、ほんとにこんな家族いたら嫌だなぁっていう怖さもあるしね。
映画になるみたいだけど、確かに映画になったらすごい面白い気がする。
これは一冊で終わるんじゃなくてシリーズ化した方が面白くなりそうだなって思う本でした。
褒めたんだか批判したんだか分からないけど個人的には結構楽しめた内容だった。
おしまい